第25章全能

「監督……いま、どうします? リリーがここまでできるとは思いませんでした!」

「黙れ。……だんだん、こっちの企みを見透かされてる気がしてきた……」

監督とカメラマンは、リリーの並外れた腕前に明らかに圧倒されながら、ひそひそと耳打ちを交わした。

「最終得点。デイビッド組、五十一点。ヘンリー組、六十二点。リリー組、四十点。よってヘンリー組が、キャンプ地の優先選択権と高級テント一式を獲得!」拡声器から監督の声が轟き、混乱した思考の渦に沈んでいたデイビッドをはっと現実へ引き戻す。ほかのチームからは羨望や、どこか複雑な視線が向けられた。

テリーは落ち着いてうなずき、支給品の置き場へ向かった。選ん...

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